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9月8日 チャリついに逝く


「深夜四時に更新しています」




チャリっていいですよね。
どこまでも風に乗って、自力で漕いで行く素晴らしいものがありますよね。
その長年付き添ったママチャリに、今までありがとうという気持ちを込めて書きたいと思います。












メール 「今日公園で花火やります。22時集合で。駐車場で。」












こんなメールが来たんです。
メールの出先は地元のニート2人組の一人からでした。
もちろん一人は僕です。











そうなるともう一人は………そう。やつです。
キムラだ。








明日は金曜日、


平日です。


サラリーマンの方々や、色んな人たちが小躍りして喜ぶ花の金曜日。


平日です。







木曜の夜に花火の誘いができるのがニートの特権です。








そして花火をやる人数が二人っていう事は重々承知ですが、「今日花火やります」って人が三人以上いるとき使って欲しい言葉ですね。
個人に向けたメールとは思えません。









そんなことはともかく22時公園に到着。
もちろんチャリで集合。
人数は二人。














実はレーゴとキムラはチャリが似合う体格ではありません。
悲しいかな普通より体のでかいニートになってしまったいるんです。
チャリを漕いでいると、すれ違った人間に笑われるという特技をもっております。


すれ違いざまに
「自転車かわいそう……」
だとか
「ぷっ……サーカス?」


なんてひどい言葉を投げかけられた事もあります。









公園の駐車場の暗がり、静かに木々たちが風に呼応してざわざわしていました。
電灯はチカチカと、死に物狂いでアスファルトを照らしている。
その下に

















チャリが似合わない男子が二人。
籠からあふれんばかりの花火たち。
またがる姿はまさにゴリラのサーカス。















やりたくねぇ。。




















何故かキムラは花火の袋を1ダース以上もっていました。
到底二人じゃ消化しきれないほどの量を。
手持ち花火と固定型花火。それに打ち上げ花火。












ロケット花火のようなうるさいものは彼の趣味にはないらしいので助かりましたが。












レーゴ「なんでこんなあんだよ。一日じゃおわらねぇよ?」





キムラ「良いんだよ。この公園さ、大学生の花火族が出るらしいから。」





実はその公園は家からすこし行った所の公園で、夏の夜になると花火を持った若い人たちがたくさん来ます。
ワイドショーでやってる「花火族」まではいきませんが、まぁまぁうるさいくらいの小規模なやつらです。
しかし、毎日いるわけではなくたまに、うっすらと聞こえて来るくらいです。







レーゴ「花火族?っていつも来てるやつら??今日くんの?」







キムラ「しらねぇけど、いたら混ぜてもらうべな。」












( ゚Д゚)・∵.
しらねぇの?














でもわかったぞキムラ。お前の言いたい事は。
花火と共に色々、混ぜてもらおうと言うわけか。
なるほど。
初の試みだ。




もしかして女の子の花火族がいたりなんかしちゃって











レーゴ「ほらほら〜。下半身の導火線に早くチャッカマンしてよ〜。」



女花火族「え〜きも〜い。でも六尺玉なら点けちゃおっかな!」



レーゴ「六尺玉?そんなのより素敵なのがあるぞ?ほらほらこうもり花火だよ。」



女花火族「回転しながら空に上るなんてなんかいいかも〜」



レーゴ「そうだぞ。回転しながら空にも昇る気持ちにさせてやるからな。ほらほら〜。下半身の導火線にチャッカマンしてよ〜。」



女花火族「え〜きも〜い。でも六尺玉のこうもり花火なら点けちゃおっかな!」










と、そういうことだな?キムラ!
たまにはいい案を出すではないか!















だがな。
駐車場には誰もいないぞ。キムラよ。
いるのは大量に花火を持って、チャリにまたがっている貴様と俺だけだ。


いつも公園を通りかかるといる花火をしているやつらの姿は、今日に限って一組もいないのです。





レーゴ「だ、誰もいないんだけどさ………」


キムラ「あ……ああ。まぁとりあえず二袋くらい使って待つか…」



そんなことで、花火族を待つことに。
持っているのは花火だけ。
酒を買う余裕など、僕らの財布にはありはしません。









10分経過  誰も来ず



ローテンションで花火を点け始める。





ぱちぱちと、色とりどりの花火がとても悲しい二つの影を生み出す。









30分経過  22時半 誰も来ず 



テンションが上がって来る。


二人のニートが花火を振り回す。



時折、二人の人生に影を落とす気がした。












60分経過 23時 誰も来ず



テンションかなりあがる。
誰もいない中新たな遊びを繰り出す。



レーゴ「げひゃひゃひゃひゃ。きたねぇ靴下だなこうしてやる。こうしてやる」

キムラ「やめろよ!くすぐったい!あ!脱がすなよ! あ!燃やすなよ!SHOOWAHやめてSHOOWAHやめて。」













男二人の気持ち悪いトークに近隣のネコ怯える。










90分経過 23時半 誰も来ず



テンションマックス。


キムラ「げひゃひゃひゃひゃひゃ、お前これより早く疾走しろよ!爆走ばいしこー!」






打ち上げ花火を持つキムラ
チャリにまたがるレーゴ。

なぜか花火よりも早く疾走れる自信がありました。

駐車場を一週し加速をつけるレーゴ。
スタートラインを超えた時、キムラが花火に点火。






導火線のタイムロスの間にひたすらチャリを漕ぐレーゴ。







シュボッ!!













ん?
隣に閃光弾のようなものが……












シュボッ!シュボッ!!!










( ゚Д゚)・∵.










激こええっ!










レーゴの横を美しい弾丸が通り過ぎていく。






キムラ「ぎゃはははははは。ほらレーゴ!早く漕げ!漕げ!ガンダム!ガンダム〜!


















クソニートが。














ひたすら打ち続けるキムラ。
だがタマ切れの時は近い。
その時を狙って、交代しようと思っていました。




キムラ「ぎゃははははははは!漕げ漕げ…あれ?もうでなくなちったよ。なんだよもー!もう一本いくぞ!ぎゃひっ!!





















クソニートが。

















どんどん打ち上げ花火に点火していくキムラ。






花火の光の引力に導かれて、僕もなんだか戦場にいる気分になり、戦意が向上。






何を思ったか、やつの自転車を大破してやる。

そう思ってしまったんです。







僕はギアを六段に。
もう自転車が古くて六段目のギアにすると
キコキコ言ってチェーンが絡まりかねない幻の六段に。







キコキコキコキコキコ!!











二人だけの花火大会という空しさと、花火の光の引力という二つのものが重なり合い、
普段の二倍…いや、数倍の力が出ている気がしました。












多分この加速を見たら、ハマのヤンキーどもがこう言ったでしょう。













「さ、さべぇ……レーゴ君………スピードに……喰われちまうよぉ………」













キコキコキコキコ!!
















キムラがキチガイのように打ち続ける花火弾幕をくぐりながら最高速へ。
何も考えずに、キムラのチャリめがけて突っ込んでやりました。
ノーブレーキで。








ゴシャーー……!













凍りつく空気。

















たどり着く境地。

















世知辛く地面と接地。













そう。飛んじゃったんですよ。
木曜の夜に、ニート二人で花火をやって大事故です。
救いようがありません。

医者に見せる時





「花火よりも早く自転車を漕ごうとしてた。」



なんて言えません。



23歳です。



そんな空気の中
キムラのテンションはマックス以上。












レーゴ「いってぇ〜!死ぬ!!痛すぎる……」



キムラ「ぎゃはははははあはははあはははは。死ね!死ね!母ちゃんのチャリだぞそれ!ぎゃはははは!」












キムラよ。
手を貸すのは貴様しかいないのだぞ。









全員の怪我考察。



チャリ


レーゴチャリ 前輪が落花生みたいになる。
レーゴチャリ カゴ取れる。
レーゴチャリ ベル消える。

キムラチャリ サドル曲がる。
キムラチャリ ペダル取れる。
キムラチャリ フレーム曲がる。
キムラチャリ 道路にはみ出る。







レーゴ


両手に擦り傷。
膝から出血。
肘から出血。
足から出血。
足が捻挫。
ちんこの様子がおかしい。









という感じでした。











レーゴ「やばい。ちんこがやばい!!やばい。」



さすがにこの言葉にキムラは我に返ったか



キムラ「ちょっと母ちゃん呼んで来る!」







と言いました。







まてまて。
確かにキムラの母ちゃんは看護士さんだよ。


でも小学生じゃねぇんだよ。







レーゴ「ちんこが痛くて動けないの。」



キムラの母「あらまぁ。こんな夜中に。。。痛いの痛いのとんでいけ♪」



レーゴ「痛くなくなったよ!!どうやったの!?おまじないかなんかかな?」



キムラの母「そうよ。おまじないよ。ここをこう擦るとね。痛いのなんて飛んでいくの…ほら、もっと飛んで行っちゃうでしょ?」



レーゴ「う……ん。。やばい…よ。お母さん!お母さん!もうやめて!違うのまで飛んで行っちゃうよ!!」














こんなのイヤダ。
全てイヤダ。














そのまま、安静にすること30分。
キムラがもってきた絆創膏やマキロンなどを塗り、傷を処置。
しかしちんこのおかしさだけは何故か消えませんでした。







そして更に30分後 







深夜1時半くらい。 もちろん誰も来ず(目的は花火族に混ぜてもらう事)




花火を開始。ちんこがおかしいことについて語る。





レーゴ「ちんこがやばいんだって…!痛くないし、なんかそわそわする!!」






キムラ「ぎゃははは。スピードに持ってかれたんだ。ぎゃはは。」






深夜2時半 もちろん誰も来ず(目的は花火族に混ぜてもらう事)



花火尽きず。

テンション上がって来る。


上に吹き上がるタイプの花火の真上にキムラを立たせる。





レーゴ「げひひひひ。ほら!お前そこ立てよ!そこ!ぎゃはははははははは!」




キムラ「まじあっちぃ!!まじあっちぃ。やけちゃう!!大事な部分焼ける!SHOOWAHやめてSHOOWAHやめて。」











僕らの情熱はきちんと上に向かっているのだろうか。









深夜3時半 もちろん誰も来ず(目的は花火族に混ぜてもらう事)


テンションマックス〜最後。



線香花火をしながら恋話をする。



レーゴ「ぎゃはははははは、いいんだよな!これからちんこ勃たなくてもいいよな!な!」



キムラ「ちんこが無くても満足をさせられる!そうだ!ちんこ無し!!」



レーゴ「ちんこなし!」



キムラ「ちんこなし!」



レーゴ「ぎゃはは…は…………」


キムラ「ちんこ無し……………」







線香花火のようにぽとりとタマも落ちたら良いのにと思う。












夜の宴終了。









ペダルの無い母親のチャリを引きずるキムラ。
少しバツの悪そうな顔をしましたが、
無視して帰宅。





ただ今にいたります。










終わり。










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